« 2005オーストリア紀行2 | Main | 2005オーストリア紀行4 »

May 11, 2005

2005オーストリア紀行3

5月1日:
写真はクリックすると拡大できます

6時前に起床。熱は37度台前半に下がっている。朝食は7時からなので、それまでは横になっていたり、のろのろと洗顔したりして過す。今日は結局昼食後Sさんにカーレンベルク(ヴィーン郊外ハイリゲンシュタットの背後に迫る小高い山)に連れていっていただき、私たち夫婦は一端ホテルに戻り着替えてからオペラ(シュターツ・オーパー)。母はSさんのお宅にお邪魔してから一人先にホテルに戻ることになった。つまり母は部屋の鍵をフロントで貰い、一人で開け閉めできないといけないのだ。実はオーストリアの鍵はやや癖があって、慣れないと何度も左右にぐるぐる回して悪戦苦闘するのだ。そこで朝食にむかうときにまず練習。かなり苦戦するが多分大丈夫だろう。

朝食はもちろんいわゆるヨーロピアンスタイルだが、普段でもパン二枚+紅茶(コーヒー)一杯の生活の私には多すぎる。同じヨーロピアンスタイルでもホテルでまちまちで、ここはかなり豪華だ。私が気に入ったのは外側にハーブがたくさん付いているチーズ。やはりヨーロッパはチーズとスープがおいしい。母はマーブルケーキのようなお菓子を見つけ食べていた。またアプリコットのジュースが気に入ったようで毎日飲んでいた。本人は否定していたが、普段の朝食の倍近く食べていたのではないだろうか。

部屋に戻って身支度していると外で何やら賑やかな楽隊が通っていく。今日はメーデーで、その行進らしい。9時頃ホテルを出る。市電でオペラ前まで出ると、やはりメーデーの行進がある。リンク(ヴィーンの城壁跡にできた環状道路)の交通は午前中すべて止まっている。二人は行進を見ていたいというので、私だけインターネット予約しておいたその日のオペラのチケットを受け取りに行く。チケットセンター入り口で「トスカ?」と男に聞かれる。翌日のトスカは全席売り切れで、不要のチケットを売りに来ているようだ。

アルベルティーナ(写真)Albertina
の横で馬車がたむろしているのを見て母は大喜び。写真を撮ってからノイヤーマルクト、プランケンガッセ、ドロテアガッセをウィンドウショッピング。今日は日曜日の上祭日でどこもお休み。ドブリンガー(有名な楽譜屋。ちょっと寄りたかったが今日はお休み)の前を通り、グラーベンに出てからシュテファンを見学(写真)。Schtephan
さらにペーター教会(写真:右)Peterを見てからコールマルクトを歩き、王宮の前に出る。ここで写真を撮ったりしていると早くも11時。約束の時間まであと30分だ。しかしシャウフラーガッセを抜けて行くとすぐに目的のブルク劇場で、十分に間に合った。天気は快晴に近く、かなり暑い。家内は市庁舎側に渡っていろいろ写真を撮っている。

まだ時間があったので、交代して私も市庁舎で撮影(写真:左)。rathaus
天気も良いし花が咲いていてとても美しい。約束の時間にSさんがいらっしゃって、三人でブルク劇場脇のレストランに行く。あたりまえにドイツ語がぺらぺらのSさんがいるので安心だが、料理のメニューまでは訳しきれない。それは当然といえば当然で、どんな料理か日本語で説明するは大変だ。食事中はいろいろ話がはずんだ。Sさんは我々が三人ともウィーン訪問が初めてではないことに驚いていらっしゃる。母は28年ぶり2度目、家内が4度目、私は7度目だ。

体調が悪いせいで私は食欲があまりない。しかし皆がデザートを注文するのにつられて、ついアップフェル・シュトゥルーデル(要するにリンゴのパイ)を頼む。とても美味しいが、半分も食べられない。もったいないので、食べ残しを紙ナプキンに包み持って帰ることにした。1時半頃に店を後にしてタクシーに乗る。目的地はカーレンベルク。天気が良いので期待できそうだ。カーレンベルクはグリンツィンクから山道を登って行くはずなので、グリンツィンクを通るならグリンツィンクの墓地に寄ってもらえまいか、とリクエストする。

勿論G.マーラーの墓参りが目的だ。私はヴィーンに来たら必ずと言ってよいほどお参りするのだ(4年ぶり5回目)。墓地の入り口で待ってもらい、私だけ墓参り(写真:左)。Mahler入り口からはすぐなので、5分とかからない。すぐ近くにあるアルマ(言わずと知れたマーラー夫人。ファム・ファタルの典型である)、その娘マノン・グロピウスにも御挨拶。マノンの父親はバウハウスの創始者として著名な建築家グロピウスである。彼女はポリオで若死にし、その死を悼んでA.ベルクがヴァイオリン協奏曲を書いたことで知られている。花が一輪手向けられていた(写真:右。手前の三角形の墓標がマノンのもの。奥の黒い金属の墓標がアルマのもの。この墓標はマーラーとの間の娘アンナの作)。Alma

カーレンベルクはかなりの人ごみだった。それにかなり暑い。タクシーには待ってもらって、展望台でヴィーンの街を一望する。しかし残念ながら遠くはもやがかかっている。ジュースを飲みながらまたおしゃべり。そろそろ私たちはホテルに戻らなくてはならない。タクシーに乗り込もうとすると、運転手が、横にある教会を見たか?と聞いてくる。ちょうど見たいと思っていた私は渡りに船とばかり見学する(というより撮影したかった)。

タクシーで一端ホテルまで送っていただき、Sさんと母だけはそのままSさんのお宅に向かった。私たちは部屋で着替える。私はスーツ。私は職場で一切スーツを着ないので(ホリエモンか?)、久しぶりのスーツだ。かつてはスーツはオペラを聞きに(見に)行く時と冠婚葬祭しか着ないとうそぶいていたものだが、その割に昨今オペラも見る機会が少なくなっている。それにしても今日はよりによって最も長い出し物の一つ「神々の黄昏」である。体が持つだろうかと心配だった。オペラの感想は稿を改めることにして(こちらです)、先に進むことにする。(写真左:国立歌劇場階段ホールにて)
(写真:右 ロビーにあるロダン作のマーラー像)oper

Mahler2
この曲は日本でもほとんど聞くチャンスがないし、ヴィーンでもこのシーズン(昨年9月〜今年6月)に二回だけ。偶然とは言え、ちょうど9年前と今年と二回この曲をヴィーンで聴けたのはラッキーとしか言い様がない。5時に開演してハネたのが10時半。体調不十分のうえ、今度は家内までが不調を訴え始めたので、昨日同様簡単に食事をしてホテルに戻る。ホテルではちゃんと母が部屋にいた。練習の甲斐があって鍵は大丈夫だったようだ。熱は36度台に下がり、私は一応回復した。
(続く)

|

Comments

コメントありがとうございます。はい、墓参りは好きですね。11年前にヴィーンに一人で行ったときには墓参りばかりしていた気がします。ただし私にとってはマーラーだけは特別な気がします。

発熱したら着込んで歩きまわっているうちに汗をかいて、気づくと熱が下がったという感じでしょうか。‘知恵熱’みたいなもので、悪性ではないのでこれでよいのでしょう。

ということで、「続き」をお楽しみに。美術館情報もあります。

Posted by: Zikade(家主) | May 16, 2005 at 03:05 PM

あ、お墓参り好き発見!です(?)
私もパリではお墓参りをしようとしました。
あいにく夕方で、もう閉園まぎわのため諦めましたが…。
次回はぜひ挑戦したいです。
(人って死ぬとお墓になるんですね。死者というより。そう考えるとなんだか奇妙な気がします)

それにしても、熱を出しておられるのに、ずいぶん行動的でしたね。
しかも、それで治るところがさすが“心の故郷”。
でも、旅行先だと少々?の熱でもがんばって
しまいますよね。

あと、ホテルの鍵については私も苦労しました。カンヌとモン・サン・ミシェル付近のホテルで、鍵が開かなくて、周りの旅行客や掃除人さんを巻き込んでレクチャーを受けたりも。
ちょっとした出来事が思い出としてつもっています。

Posted by: くりな | May 14, 2005 at 03:52 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)