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April 18, 2006

Apr. 18, 2006

月刊むし4月号に「ギフチョウ類の保護・保全をめぐる諸問題」と題する藤井恒氏の文が掲載されています。これを見ると(とは言っても私は本屋で斜め読みしただけです)、問題はギフチョウにとどまらず、昆虫一般に関係することだと気づきます。例えば、地域変異としてギフチョウの斑紋変化をコレクションすることの問題点が指摘されていますが、セミについても同様のことは起こりうると思います(いや、すでに起こっているかもしません)。ただセミはチョウに比べて「人気がない」だけです。

地域変異などを調べることはそれはそれで意味のあることですが、個体の微細な差違にこだわってコレクションし、しかもその結果をまとめてしかるべき場所に発表すること等を一切しなければ、それは結局自己満足にすぎないわけです。そもそも微細な差違は(人間だって一人一人顔立ちが違うように)存在するわけで、藤井氏も指摘しているように、多くの場合は調べても科学的に意味が無いのでしょう。標本のコレクションを否定することはしませんし、私も標本を持っていますが、やはり分かったことは報告するくらいのことはしないと、採集した昆虫やひいては自然に対しての申し訳はできないのではないでしょうか。もちろん報告さえすればそれが免罪符になって、いくらでもコレクションしてよい、ということにはなりませんが、最低限分かったことはしかるべき場所に公表するくらいはしてよいのではないでしょうか。しかしこの問題の難しさは、発表の方法を誤ると、人々が採集に押しかけるきっかけを作る可能性があるということを見ても理解できます。いずれにせよ、昆虫採集に対する風当たり(むし社の「21世紀の昆虫採集を考える」というサイトを御一読下さい)が強くなってきている今、採集する我々のスタンスも問われているのかもしれません。

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