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March 21, 2007

ワグナー/Mar. 21, 2007

前にも書きましたが、私はいわゆるワグネリアンではないと思います。白状すると初期のオペラには時々退屈しますし、あの「ワルキューレ」ですら第2幕は長すぎると感じます。全曲退屈せずに聞き通せるのは、後期の数曲だけです。Wagnerの作品でどれが一番好きか?という陳腐な質問の答えは、ある人は「トリスタン」と答え、ある人は「指輪」(4つまとめてずるい)と答えるのでしょうが、私は「神々の黄昏」です(これも前に書いたと思います)。とにかく事件が次々に起こるし、熟達したバイロイトの巨匠の人の心を酔わせる術には舌を巻きます。

さて、昨年秋から歴史に埋もれていたこの「指輪」最初のステレオ録音として話題になっているのが、J.カイルベルト指揮のバイロイト音楽祭1955年のライブ録音のCDです。気になっていたのですが、ようやく先月「黄昏」を買ってみました。何回か聴いて見ましたが、確かにライブ録音ゆえのキズも全くないわけではないですし、録音の質も今日のものからみれば劣るのでしょうが(とはいえ50年以上前の録音とは思えない質だ)、内容は非常に充実していて、トップクラスではないでしょうか。「指輪」の録音は、あの有名なデッカによるショルティ盤、そしてカラヤン盤、ベームのバイロイト・ライブ盤が出たあと、映像を含めてかなりの録音が発表されてきたと思います。そのすべてを聴いているわけではありませんが、カイルベルト盤はこの曲の代表的な名演だと感じました。現在のバイロイトはとてもここまでの質を保っているとは思えません。非常に骨太です。こうなると「残り」も聴いてみたくなるものです。

閑話休題。いささか広島ローカルの話になりますが、広島のテレビではある建設会社のマンションのコマーシャルが流れます。このマンション名が「ハウス・バーンフリート」。会社の上層にかなりWagner好きの方がいらっしゃると思えます。この会社のHPを見るとバイロイトの街の紹介や代表作の筋書きまで出ています(ハウス・バーンフリートとはバイロイトにあるWagnerの住まいのことです)。マンション購入者にはバイロイト音楽祭の「指輪」チケットがオマケ(!)で付くとか?ないんでしょうか。

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