第9交響曲
職場にある生協の機関誌「生協だより」を見ていたら、ベートーヴェンの第9交響曲について興味深い記事が出ていました。
有名なバリトンソロの歌い出し、O Freunde, nicht diese Toene ! (o ウムラウトをoeと表記しました)のToene !の部分の音はF→Fです。一方このバリトンソロは、楽章の始めに出てくる(8小節〜)チェロ&コントラバスパートと基本的に同じ音型にもかかわらず、チェロ&コントラバスの方のおしまいはG→Fとなっているのです。
そこで、この記事の著者、赤井氏はバリトンソロの終わりは譜面通りF→Fではなく、チェロ&コントラバスと同じようにG→Fと歌うべきだと主張しています。理由は1番目に、赤井氏の「好み」。2番目にはベートーヴェンの時代は、器楽の譜面は弾く通りに記譜したが、声楽パートは「同じ高さの音を二つ並べておけば、しかるべき箇所ではそれと理解して」変更するものだった、と言うのですが・・・。そして、ここでF→Fと歌うのは、「この時代の声楽用の譜面を読む知識が不足していることになる」と書いています。
私にはコトの真偽を論じる力はありませんが、本当でしょうか?赤井氏は「音楽史的な検証が必要」と書いていますが、御自身で検証した後に、あるいは検証結果が既知であるときに(要するに論拠を明記して)書いて欲しい、と思ったのです。さもないと単なる「好み」の話のレベルでおしまいですね。
ちなみに、録音ではG→Fは少数派で、赤井氏がチェックした中で6点。12点がF→Fだそうです。いまちょうど手元にあった録音を調べてみたら、フルトヴェングラー/ベルリン・フィル盤がF→F、バーンスタイン/ヴィーン・フィル盤がG→Fでした。赤井氏によるとワルター/コロンビア交響楽団盤もF→Fだそうで、古いものがG→Fになっているわけでもなさそうです。

Comments
こんにちは。コメントありがとうございます。
>それは当時の演奏の慣習に基づくものなのですが、
是非、その辺を御教示下さい。
Posted by: Zikade(家主) | May 19, 2007 at 09:14 AM
あ、それは当時の演奏の慣習に基づくものなのですが、
なんて言うか思い出せない・・・・・・
駄目だな、歳だ。
家帰って調べようっと。
Posted by: Cello | May 18, 2007 at 01:12 PM