ベビーシッター
たぶん今でもそうなのでしょうが、米国では学生のアルバイトといえば、ベビーシッター(子守り)が最も普通なようです。映画などを見ていても時々そういうシーンが出てきます。
さて、今から55年以上前のこと、あるミッション系短大(当時は3年制で、専門学校と呼ばれていた)の英文科の学生だった私の母は、先生からある米国人牧師のお子さんのベビーシッターをしてみないかと聞かれて、引き受けたのです。時は戦後まだ間もない昭和二十年代。勿論私など影も形もない時のことです。当時二十歳になったかならないかという母は、週末ごとに当時2、3歳と生まれたばかりの赤ちゃんの二人の男の子の世話をしたそうです。上の子は母になつき、金髪で‘お人形さんのよう’に可愛かったようです。後になって、このときに学んだことが私を育てるときに非常に役立ったと言っています。
数年間のアルバイトの後、その御一家とは連絡は途絶えていました。御主人の牧師さんが亡くなり、米国に帰国されたと聞いていました。母にとってこのベビーシッターは単なるアルバイトということにとどまらず、米国人一家との付き合いということでも強い印象を与えたようで、事あるたびに私はその御一家のことを聞かされたものでした。
さて、それから半世紀以上が経ったわけですが、先日母から電話があり、自分が世話をした上の男の子(と言っても今年還暦です)が広島にいるということが新聞記事に出ていた、というのです。早速私もその記事を見て、同じ広島にいるのも何かの縁だと思い、思いきって手紙を書いてみました。すぐにお返事を頂き、それから‘兄’と私のメールによるやり取りが始まりました。そして、仕事で東京に行く機会に是非母に会いたいということで私が仲介し、今日実家で五十数年ぶりの再会が実現しました。母はずっと英語で話さねばならず疲れたと言っていましたが、まぁ、親孝行になったのかな、と思っています。

Comments
コメントありがとうございます。
それにしてもアクアさんの話も凄い話だ。
Posted by: Zikade(家主) | June 06, 2007 at 11:09 AM
うちの母もかつてタンザニアの大使館に勤めていて
(といっても家政婦だ^^;)大使が帰国するときに
「私の4番目の奥さんになって下さい」とプロポー
ズされたらしい(笑)
もう随分と前にテレビでその大使や、当時の書記
官などが出ていて母が懐かしがっていたのですが、
メールとか何もなかったし、そのまま封印してしま
いました。大使は今、どうしているのか全く解りま
せん。
Posted by: アクア | June 05, 2007 at 10:10 PM
すごい!!
感動的なエピソードですね。
十分、親孝行ですよー。
Posted by: はらへり | June 05, 2007 at 07:51 PM