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September 12, 2007

立ち読み感想

東京で座って‘立ち読み’した虫関係の本について。

1.ファーブル「昆虫記」(奥本大三郎訳/集英社 978-4-08-131010-4税込¥2,940)第五巻下
奥本氏訳のファーブル「昆虫記」の最新刊。いよいよセミの巻です。昔虫好きの私に母が買ってくれた「ファーブル」のセミの部分では、幼虫のことがすべて蛹と訳されていて、子供の私はファーブルを「疑った」ものでした。さすがに奥本氏の訳にそのようなことはあろうはずもなく、かつてこのような「ファーブル」を与えられていたら、ファーブルへの意識も変わっていたのではないかと思いました。各章末にある訳者による注釈が非常に面白いと思いました(実は本文は読んでいない)。現在奥本氏ほどこの昆虫記の訳者として適任な人はいないと思われ、安心して読めると思っています。セミの挿し絵も秀逸。

2.糸崎公朗著「東京昆虫デジワイド」(アートン 978-4-86193-085-0税込¥2,500)
氏の開設していた掲示板で知己を得た、私とは赤い糸ならぬ何色かの糸(?)で結ばれているかもしれない(!?)糸崎公朗さんの最新刊。いわゆる「虫の目」レンズによる広角円形画像の街角昆虫写真集です。私のように極力人物や人工物を入れないように昆虫写真を撮るのとは正反対に、できるだけ人物や建物を入れて撮る糸崎さんの写真は生々しく、虫達が周囲に暮らす人々と一緒になって「生活」していることが伝わってきます。巻末にある海野氏との対談も面白いです。

ちなみにこの本の中でも紹介されている、何枚かの写真をつなぎ合わせることで昆虫とそれをとりまく環境をパンフォーカスで捉えるという方法(ツギラマ)は私もいつか試してみようと思いました。何枚も撮ってつなぎ合わせる手間はかかりますが、「虫の目」とは異なる表現が楽しめそうです。多くの写真集の写真が四角いことは印刷業者やカメラの都合であって、丸くて悪いことはないという氏の考えはその通りですが、個人的に円周に近づくと画像が流れるのがあまり好きではなく、私にはコンパクトカメラの超近接マクロが合っているようです。

恐らく(九分九厘)御本人がこのブログを時々読みに来られていると思うので、この辺で・・・。

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