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August 18, 2014

真夏の台湾のセミ

8月4日から約1週間、台湾に出張してきました。当然、会議の合間にセミを見てきました。日本ではちょうどセミの最盛期に当たりますが、台湾では春から出てきていたセミが姿を消し、ツクツクボウシに代表される晩夏〜秋のセミの出始めに当たるので、あまりセミの観察には向かない時期です。それでも台北の街中ではタカサゴクマゼミが鳴いていました。

Takasagokumab
台北の街中の公園の木にとまるタカサゴクマゼミ

このセミは鳴き声も日本のクマゼミによく似ていて(日本のクマゼミよりやや濁りのある音)、姿もそっくりです。翅脈の緑が薄いので、クマゼミの方が綺麗だと思います。日本のクマゼミと異なり、市街地や人里だけではなく、かなり山の中でも鳴いていました。もう1種、スジアカクマゼミも場所は限定的ですが、公園でタカサゴクマゼミに混じって、鳴いていました。

Sujiakakuma
スジアカクマゼミ

このように、台湾産のスジアカクマゼミは、和名の「スジアカ=筋赤」の意味が分かる翅脈をしています。もう1種タイワンクマゼミは非常に少なく、1回だけ鳴き声を聞いただけでした。

6月頃に台湾に行くと、ちょっと郊外に出れば、タイワンヒグラシがここぞ本家とばかりに合唱していますが、今回意外だったのは、ほとんど姿を見なかったことです。鳴き声は1回も聞きませんでした。八重山では非常に数の多い時期ですから、不思議です。ヒグラシ(Tanna)属のセミも1回も姿を見ず、鳴き声も聞かずじまいでした。

Taiwanhigurashi
木の幹で休息中のタイワンヒグラシの♀

多かったのは、ハゴロモゼミ。これは6月も多いのですが、台北の公園などでしばしば大合唱していましたし、羽化も見ることができたので、まだまだシーズン中ということでしょう。緑の型と橙色型(およびそれらの中間)が知られています。強い合唱性があって、何かの切っ掛けで1頭が鳴き出すと、すぐに全体に広がって、たちまち大合唱になります。鳴き声はピ−---とかキ−---という甲高い単調な金切り声です。樹冠の茂みの中に入っているので見つけるのは難しいセミです。抜け殻はニイニイゼミのような泥をかぶったもので、よく似ていますが、やや全体に細長いものです。
Chremisticag
緑型のハゴロモゼミ

Chremisticar
橙色型のハゴロモゼミ

Chremisticaa
羽化直後のハゴロモゼミ♂

Chremistican
ハゴロモゼミの羽化直前の幼虫♀


もう1種よく見かけたのが、台湾名が台灣姫蟬というPurana apicalis.和名はタイワンヒメヒグラシといいますが、鳴くのは早朝だけで、夕方は鳴きません。したがって、数がいてもまともに鳴き声を聴いたことがありません。日本のヒメハルゼミによく似たセミですが、♀の産卵管がヒメハルゼミのように突出しません。
Puranam
タイワンヒメヒグラシの♂
Puranaf
タイワンヒメヒグラシの♀

ニイニイゼミ属のセミも生き残りが細々と、という状況でしたし、クサゼミも鳴き声を数回聴いた程度。ヒメハルゼミ類、ツマグロゼミも全くいませんでした。
やはりせっかく台湾にセミを見に行くなら避けたい時期かもしれません。もちろん高山地帯に行って、エゾゼミ類などを見るなら別ですが。

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