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March 03, 2015

SONYウォークマンNW-ZX2を購入して(上)

2005年にSONYのデジタル録音機PCM-D1を購入して以来、毎年セミの鳴き声を録音し、録りためたものは拙著「日本産セミ科図鑑」(誠文堂新光社)のCD編にまとめているわけですが、その編集過程でCDフォーマットに「落とす」と、あきらかに音質が悪くなることに気づいていました。

一昨年SONYの新しい録音機PCM-D100を購入してからは、それらの自作のハイレゾ録音をこの録音機で楽しむだけではなく、CDからリッピングした音声ファイルを入れ、このPCM-D100のアップサンプリング機能を使って楽しむこともしていました。

ところが、このPCM-D100には、本来が録音機であるがゆえの欠点があり、録音ファイルの演奏順が簡単には変えられない(経験的なルールはありそうだが)ませんし、大きさも大きいですし、愛用しているiPod Classicの代わりとすることはできません。

そんな折、SONYウォークマンNW-ZX2が発売されるニュースを知りました。10万円を超える価格ですが、私自身の記念日に対する自分への「ご褒美」として購入してみました。かつてのカセットテープを使うウォークマン以来久しぶりの「回帰」ですが、今までMacとiPodを使っていた私には「異文化」に触れるような体験が待っていました。繰り返しますが、私はほとんどWindowsに触れたことのない、四半世紀を超える根っからのMacユーザーです。

まず、購入してセットアップする段階で、付属の「音楽を楽しむ」というガイドを読みます。Media GoというWindows専用アプリのインストールの方法が書かれていますが、そこは当然パスし、下にある「Macパソコンから音楽を転送するには」という項目を見ます。するとContent TransferというMacからNW-ZX2へ音楽ファイルを転送するソフトが用意されていることがわかります。詳しくは用意されたHPにも書かれていました。

ところが、SONYの製品使用説明のHPのどこを見てもMacユーザーはContent Transferを使って、Mac上のファイルを転送できることしか書かれていません。

ではCDをどうやってリッピングするのか、取り込んだ音声をどのように管理するのか(演奏順の変更等々)、一言も書かれていません。探し回った揚げ句に気づいた「不都合な真実」は、SONYはMacユーザー向けにCDリッピング用ソフト、音声ファイル管理ソフトを一切用意しておらず、要するに iTunes アプリを使う(オンブに抱っこ)、ということなのです。

iTunesアプリによる管理については、実はiPodを使う時にような自在な管理は全く出来ません。たとえば組み物CDなど複数のCDで一つのプレイリストを作っている場合、このプレイリストをContent Transferを使って転送すると、CDの枚数分のフォルダーがコピーされて、一つのフォルダー(プレイリストに相当)ができるわけではありません。

ウォークマンを付属のUSBコードでMacに繋ぐと、Macのデスクトップ上に外部ストレージとしてマウントされるので、Content Transferを使わずに、直接音声ファイルをウォークマンのmusicというフォルダーの中にコピーすることができます。その場合、言わば管理はマニュアルで、ということになりますので、Macにもそれなりに習熟していないと使い切れません。お世辞にもMacとの親和性が良いとは言えず、かなり苦労すると思います。例えば、演奏の曲順を決定するためには、各音楽ファイルの名称の冒頭に、01, 02, ・・・というように番号を振っておきます。手作業でやる必要があるので大変です。

さて、次の関門は製品登録。期間限定で、製品登録すると無料でハイレゾ音楽ファイルをダウンロードできるサービス中だとのことですし、後々のアフターサービスのため、製品登録は必ずするようにしています。SONYのページにアクセスして進んで行くと・・・「製品本体をPCに接続して登録してください」といわれ、「ブラウザーはInternet Explorer 6.0以上」という条件が書かれています。この段階でMacは不可能だと分かりますが、Macユーザーに対する一切の注意書き、誘導はありません(可能なのは「製品保有メモ」のみ)。あたかもすべての人がWindowsを使っていることを前提としているかのようです。

この、Macユーザーはウォークマンの製品登録ができない件は、サービスの窓口にメールして、「お客様よりご指摘いただいたとおり、ウォークマンにつきましては、Macパソコンで登録を行うことが出来ず、 Windowsパソコン、および「Internet Explorer」をご利用いただいて おります 」(原文のまま)と正式に回答をもらいました。期間限定の登録ユーザー向けサービスは、このサービス窓口に必要事項をメールすることで代行してもらいましたが、これはどこにも書かれていない、言ったもん勝ちのMacユーザー向け「サービス」ということになります。

ここまでの話はMacユーザーにとっては大問題ですが、逆にWindowsユーザーには全く問題にならないことなのかも知れません。しかし、Appleが非常に完成度の高いiTunesアプリをWindowsに対しても用意し、その上でiPodを提供していることを見るにつけ、Appleはその根っこの部分がソフトウェアの会社であって、SONYは反対にハードウェアの会社である(機械屋)であることを如実に表していると感じます。10年15年前ならともかく、現在ここまでMacに冷淡な事には、ある意味で驚くほかありません。現在のiPodタイプのウォークマンが発売されてかなりの年数が経つと思いますが、現在に至るまでMac用ユーティリティーを用意できない、あるいは開発する気がないと言うのは、ソフト開発の弱さを象徴していると思います。

さて、肝心の音質などは・・・(「下」に続く)

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Comments

まぁ、OSもいろいろあるので、どこまで対象にするか難しいとは思いますが、ここまでMacユーザーが増えていて、「Macユーザはこうして下さい」という誘導や注意書き一つないのはかなり問題だと思います。

Posted by: Zikade(家主) | March 04, 2015 at 04:13 PM

先日、40年目になる8回目のアマチュア無線局の免許の更新をしました。総務省は電子申請を宣伝していますけど、これもまたWindowsのユーザしか対象にしていません。仕方がないので、紙の書類で申請しました。国の業務で(国の予算で)やっていることを、特定のプラットフォームでしか出来ないというのは、やはりおかしいと思います。

Posted by: Ohrwurm | March 04, 2015 at 07:55 AM

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